『キュッパのはくぶつかん (福音館の単行本)』オーシル・カンスタ・ヨンセン作絵、福音館書店、2012年
(関連グッズ)
北欧語(デンマーク語、ノルウェー語、スウェーデン語)翻訳者 枇谷 玲子(ひだに れいこ)HP
ひみつのおかしだ おとうとうさぎ! 2012/1 ヨンナ・ビョルンシェーナ (著), 枇谷 玲子 (翻訳)
『ママ!』キム・フォップス・オーカソン作、高畠那生 、ひさかたチャイルド、2011年
http://www.hisakata.co.jp/book/detail.asp?b=5029(出版社サイト)
ぼくのママは、くいしんぼうで、太ってる。バスにのっているときも、町をあるいているときも、ぼくははずかしくてしかたない。だってママは、ざせきをひとりでせんりょうしてしまうし、数百メートル先にある屋台のにおいも、かぎつけちゃうんだもん。
そこでぼくは、ママにこうていあんする。
「たまには、にんじんでも 食べたら?」
でもママはゾウみたいに大きな体で、「わたしは、ウサギじゃないのよ。わたしは、ママよ」っていうばかり。
うんざりしたぼくは、ある日となりにひっこしてきた、きれいな女の人にきいてみた。
「あの、すてきな男の子はいりませんか?」
すると女の人は、じょうけんをだしてきた。
「いいわよ。ただし、わたしのことを、ママってよぶこと」
ぼくは夕はんのあと、さっそくママってよぼうとした。でも……
「ごちそうさまでした、マジョ、マルチーズ、マッチョマン……」
あれあれ。いったいぼく、どうしちゃったんだろう!?
☆イラストはイラストレーターの高畠さんに許可を得て掲載しています。転載はご遠慮ください。©Nao Takabatake
キム・フォップス・オーカソン(Kim Fupz Aakeson)
おじいちゃんがおばけになったわけ |
1958年デンマークのコペンハーゲン生まれ。1982年に漫画を出版した後、1984年に児童文学作家としてもデビュー。映画やラジオ・ドラマや舞台の脚本、大人向けの小説の執筆など、幅広い分野で目覚ましい活躍をしている。
脚本を手がけた映画『パーフェクト・センス』は2012年1月より、日本でも公開(監督はデヴィッド・マッケンジー、主演はユアン・マクレガーとエヴァ・グリーン)。BAFTA(英国アカデミー賞)スコットランド・アワード2011の最優秀映画賞、最優秀監督賞、観客賞にノミネートされる。
1998年にオランダの銀のキス賞を受賞、2001年にドイツ児童文学賞にノミネート、2005年にベルギーのBernard Versele賞を受賞するなど、児童書作家としても世界各国で高い評価を受けている。
邦訳に『おじいちゃんがおばけになったわけ』(あすなろ書房)、『個性を考える わたしの赤ちゃん―ビッグサプライズ』(今人舎)がある。特に前者は話題を呼び、別冊太陽『この絵本が好き! 2006年度版』(平凡社)のアンケートで海外翻訳絵本の第1位に選ばれ、国語の教科書にも掲載された。
『ママ!』のイラストを手掛けてくださった高畠那生さんのご紹介です。高畠さんはMOE絵本屋さん大賞2010で『でっこりぼっこり』が、29位に選ばれるなど、とても人気のある作家さんです。
1978年岐阜県生まれ。絵本作家。
2003年に『ぼく・わたし』(絵本館)で絵本作家デビュー。ユーモアあふれる独自の画風で、子どもから大人まで幅広い層で作品が読まれている。著書多数。
主な作品に、『チーター大セール』『でっこりぼっこり』(以上、絵本館)、『だるまだ!』『あるひ こねこね』(以上、長崎出版)、『クリスマスのきせき』(岩崎書店)、『せきとりしりとり』(文溪堂)、『ありんこ方式』(フレーベル館)などがある。
http://www.nao-takabatake.com/(高畠さんHP)
http://www.ehonnavi.net/specialcontents/welcome/20110810/(絵本ナビのインタビュー)
http://mi-te.jp/contents/cafe/1-1-1094/ (ミーテのインタビュー)
でっこりぼっこり |
クリスマスのきせき |
☆書影2点は、EhonNaviに掲載されていたもので、リンクフリーだそうです。
☆上の写真2点は経堂のURESICAさんから許可を得て掲載しています。
☆イラストはイラストレーターの高畠さんに許可を得て掲載しています。転載はご遠慮ください。©Nao Takabatake
ママは……
日常の小さな喜びや愛情を大切にしたい…
私には今年5歳になる娘がいるのですが、子どもと一緒にいると学ぶことがたくさんありますね。原っぱに行くだけでも、バッタを捕まえようとしては喜び、タンポポの綿毛をフーっと飛ばしては目を輝かせている。娘を見ていると、「生きるって楽しいんだ」って気づかされます。子どもの世界には、生への根源的な喜び、価値が集約されているような気がします。もちろん成長の過程で、悲しみや屈折もたくさん味わうんですけど、根源の部分で世界を肯定できるかどうかは、とても大事なことですね。
翻訳する作品を選ぶときも、私は日常のなかにある小さな喜びや愛情に気づかせてくれるものに目が向いてしまいます。
『ママ!』は、自我の芽生えが始まった男の子の、お母さんへの悩みと愛情をユーモアたっぷりに描いたお話です。途中、男の子は「ママ」と言おうとしてどうしても言えず、「マ」で始まる言葉をいくつも言ってしまうシーンがあるのですが、ここには特に気を配りました。子どもって、たとえ意味がわからなくても響きが面白い言葉に出会ったり、言い間違いに気づいたり
すると、楽しそうに笑うんですよね。こんなところでも、この作品を楽しんでもらえたら、うれしいです。
『ママ!』は訳者がデンマークに留学中の2003年に、デンマーク教育大学の児童文学センターの研究者の方達が薦めてくださった作品です。この本の話をする時、みな自然と顔がほころんでいたのが印象的でした。
当時大学と並行して通っていた、語学学校の授業で、私はこの本を朗読しました。その学校の生徒の大半は、戦火を逃れてやってきた避難民でした。壮絶な体験を経て、「生きる」ためにデンマークにやって来たクラスメートに対し、日本のような平和な国から来た私は、どこまで踏み込んで話をしたらよいか、測りかねていたところでした。
ところが、この絵本を朗読した途端、たちまちみんなが「面白い!」と声を上げて笑ってくれたのを見て、「例え、育った国の文化や社会情勢は違っても、心は通じ合うはず」――そう強く感じたのでした。
帰国してから、この本を日本に紹介できるまでには、長い年月がかかりました。才気溢れる人気画家の高畠さんが描いてくださったユーモラスでダイナミックなイラストと、エレガントで鋭い感性をお持ちの装丁家、金内織恵さんによる趣向を凝らしたセンスの良い装丁のおかげで、「ねえ、読んで!」と自信を持ってお勧めできる、素晴らしい作品に仕上がりました。高畠さん、金内さん、本当にどうもありがとうございました。
そして何より、ここまで導いてくださった、ひさかたチャイルドの佐藤力さんに、この場を借りて、御礼申し上げます。
☆上の写真は訳者が撮影したデンマーク、コペンハーゲンの市庁舎前広場の風景です。
©評論社
『ハエのアストリッド』マリア・ヨンソン作絵、評論社、2011年
http://www.hyoronsha.co.jp/whatsnew/detail.php?detailID=1218(出版社サイト)
ハエのアストリッドは……
©金の星社
『太陽のくに』エヴァ・アスムセン作、猫野ぺすか絵、金の星社、2010年
http://www.kinnohoshi.co.jp/shop/info.php?isbn=9784323072081(出版社サイト)
太陽のくには……
『太陽のくに』の挿画を手掛けてくださった猫野ぺすかさんの紹介です。
90年にデザイン事務所勤務のかたわら、美術家・内
藤礼の展覧会アシスタントを始める。 日本写真学園
専攻科修了後、フリーのイラストレーターとして活
動。 子供の本や英語教材、語学本、実用書、料理本など多岐にわたる。
2004年、アイルランドで撮った写真をもとに版画製作開始。
2005年 ギャラリーカフェバー縁縁(麻布十番)にて個展「アイルリンド」 を開く。
2006年 個展「岸辺にて」Irelind vol.2
カフェユイット(新宿)
個展「島へ」Irelind vol.3
カフェまるや(直島)
個展「葡萄の月」Irelind vol.4
ワインカフェ・タンブラン(下北沢)
2007年 個展「ただそれだけの」Irelind vol.5
FALL(西荻窪)
個展「遠い未来の 懐かしい記憶」Irelind vol.6
弁天サロン(愛知県佐久島)
個展「とおいそら、きたのもり」Irelind vol.7
カフェ・SCORE(函館)
2008年 個展「きみのいるところ」 Irelind vol.8
ギャラリーユイット(新宿)
個展「船を見る」Irelind vol.9
FALL(西荻窪)
個展「いつか、どこかで」Irelind vol.10
深川いっぷく(清澄白河)
ペンギンアート展2008
スタンプカーニバル2008
2009年 個展「すぐそこの、むこうがわ」Irelind vol.11
京王百貨店聖蹟桜ヶ丘店 京王ギャラリー
個展「猫野ぺすか版画展」Irelind vol.12
Za Gallery文京(千石)
個展「空をゆく」Irelind vol.13
深川いっぷく(清澄白河)
2010年 グループ展あいちアートの森
佐久島プロジェクト「ひなの祭」
個展「ペンギン港」Irelind vol.14
個展 FALL(西荻窪)
2011年 グループ展「佐久島・鯉のぼり展」
グループ展「肉筆Tシャツ展」
個展「ぺんぎんちゃんのぼうし」
Art Labo 深川いっぷく(8/24-9/4)
個展「ぺんぎんちゃんのぼうし」
絵本カフェ holo holo(9/26-10/4)
(刊行物)
「ぺんぎんちゃんのぼうし」(絵本 鈴木出版)
「こひつじとことこ」(絵本 福音館)
「ヘヴンリープレイス」(装画・挿絵 ポプラ社)
「フォスターさんの郵便配達」(装画・挿絵 偕成社)
「太陽のくに」(装画・挿絵 金の星社)
「やさいのかみさま」(装画・挿絵 小学館)
「ロードムービー」辻村深月(装画 講談社)
「星と祭」井上靖(装画 角川文庫)
「消しゴムはんこ ちいさな図案集」(共著)
「消しゴムはんこのかわいい図案集」(共著)
「はじめてつくる 消しゴムすたんぷ」(ナツメ社)
作・監修 猫野ぺすか
「和の趣」丑年版(共著)
「和の趣」寅年版(共著)
「和の趣」卯年版(共著)
(ウェブサイト)
http://nekonopesca.cocolog-nifty.com/
☆写真、画像はご本人に許可を得ています。転載はお控えください
くまのバルデマール―ぼくって、サイコー! (文研ブックランド) 2010/7
クヌート ファルバッケン (著), 秋草 愛 (イラスト), Knut Faldbakken (原著), 枇谷 玲子 (翻訳)
くまのバルデマール―ぼくって、サイコー!は……
『くまのバルデマール―ぼくって、サイコー!』の挿絵を描いてくださった秋草愛さんのご紹介です。
秋草さんは、特に絵本の作家さんとして、とても注目をされている方で、中でも『ぼくとちいさなポポフ』(教育画劇)は、MOE絵本屋さん大賞2010で、30位に選ばれました。おめでとうございます! さらなる活躍をお祈りしております。
主な作品に、『どうぶつえんにいきましょう』『バクのあかちゃん』『ぼくとちいさなポポフ』(ともに教育画劇)、『みずたまちゃん』(鈴木出版)、『にっちゃん日記』(あうん堂本舗)、『けむくじゃらし。』(メディアファクトリー)、『はじめての色えんぴつ』(主婦の友社)などがある。
http://www012.upp.so-net.ne.jp/and_popof/(秋草愛さんHP)
みずたまちゃん |
ぼくとちいさなポポフ |
☆プロフィール写真はご本人の許可を得て掲載しております。転載はお控えください。©秋草愛
☆絵本2点の書影はEhonNaviに掲載させていたもので、リンクフリーだそうです。
©少年写真新聞社
『トーベのあたらしい耳』トーベ・クルベリ作、エッマ・アードボーゲ絵、少年写真新聞社、2010年
http://www.schoolpress.co.jp/book/tobe/tobe.htm(出版社サイト)
トーベのあたらしい耳は……
『飛べない渡り鳥 リッレヴィン』マッツ・ヴァーンブロッド作、ペール・グスタフソン絵、汐文社、2010年
©汐文社
http://www.choubunsha.com/products/9784811386126.html(出版社サイト)
飛べない渡り鳥 リッレヴィンは……
『ラッセとマヤのたんていじむしょ なぞの映画館』マッティン・ビードマルク作、ヘレナ・ビリス絵、主婦の友社、2009年
https://www2.shufunotomo.co.jp/webmado/detail/978-4-07-266910-5(出版社サイト1)
http://bukure.shufunotomo.co.jp/child/?p=3298(出版社サイト2)
『ラッセとマヤのたんていじむしょ』は……
日本図書館出版協会発行『子どもの本』2009年4月号に訳者執筆の紹介記事が掲載されました。
☆日本児童図書出版協会/発行「こどもの本」2009年4月号掲載
http://www.kodomo.gr.jp/cb/0904_index.html(協会サイト)
☆上の画像の掲載は、日本児童図書出版協会より許可を得ています。
『ラッセとマヤのたんていじむしょ 恐怖のミイラ』マッティン・ビードマルク作、ヘレナ・ビリス絵、主婦の友社、2009年
©主婦の友社
https://www2.shufunotomo.co.jp/webmado/detail/978-4-07-266904-4(出版社サイト1)
http://bukure.shufunotomo.co.jp/child/?p=3298(出版社サイト2)
『ラッセとマヤのたんていじむしょ』は……
日本図書館出版協会発行『子どもの本』2009年4月号に訳者執筆の紹介記事が掲載されました。
☆日本児童図書出版協会/発行「こどもの本」2009年4月号掲載
http://www.kodomo.gr.jp/cb/0904_index.html(協会サイト)
☆上の画像の掲載は、日本児童図書出版協会より許可を得ています。