22. キュッパの音楽会

キュッパのおんがくかい (福音館の単行本)  オーシル・カンスタ・ヨンセン (著), ひだに れいこ (翻訳)

読み聞かせレポート

1場面目 「キュッパは まるたの おとこのこです。なかよしの もみのきの ググランと おばあちゃんの いえに あそびにきました。」というところは、少し絵が小さいので、どの子がキュッパで、どの子がググランかわかりにくいかもしれません。指差しながら読むか、導入で少し登場人物の説明をしてもよいかもしれません。
3場面目 指揮者が登場する場面は、指揮者の体が大きく描かれているせいか、子どもたちに強いインパクトを与えたようです。私は自分の中で指揮者のキャラクターをつくってちょっとこわい感じでセリフを読み上げました。
よこから ググランが 「ぼくは ググランだよ」と いっても しきしゃは 「ああ そうかい」と こたえるだけで どうでも よさそうです、というところでは、「かわいそう」と声を漏らす子や、笑う子もいました。

4場面目  キュッパのおばあちゃんが木琴を叩く姿がふきだしの中に描かれているのですが、この場面は子どもたちの注意をかなり惹きつけることができました。漫画っぽいふきだしが絵本に出てくるのが面白かったのでしょか。おばあちゃんのバチさばきが格好良かったから?

5場面目 1年生のクラスではトランペット、サクソフォンという言葉が分からなかったようです。あまり何度も指差しをするのはよくないようですが、低学年のクラスでは理解を助けるためにやってもよいかもしれません。

7場面目 エルセがキュッパにトランペットの吹き方を教える場面。これはかなり面白かったみたいです。漫画のようにコマに分かれていると、読み聞かせでは使いにくい部分もあるのですが、実際子ども達は関心を持ってくれたように思えます。

8場面目 「キュッパは れんしゅう するうちに……どんどん どんどん どんどん どんどん どんどん どんどん…… ……うまく なりました」というところは、リズムよく抑揚をつけて読めて、子ども達が面白いと思ってくれたのが伝わってきました。
「でんせんに とりが とまっているみたいだ!」というところは1年生のクラスではちょっと反応が薄く、4年生のクラスでは関心を持ってもらえました。1年生にはまだちょっと難しかったのかもしれません。

9場面目は黒いページでキュッパの動きが描かれていないので、子ども達に理解してもらえるかちょっと心配でした。でも実際は、突然黒いページが出てきたのがインパクト大だったようで、子ども達が集中して話に耳を傾けてくれているのが分かりました。「はやく でていけ!」というところ、怖い感じで、どすをきかせて読んだのですが、びくっとしている子もいました。

11、12場面目 キュッパのお皿洗いの場面です。この絵本の場合、ここから特に面白さが爆発して、何人かだれてきていた子ども達の目も再び輝くのが分かりました。子どもってやっぱり音に興味があるのですね。

13、14場面目 キュッパが楽器をつくる場面。子ども達はキュッパに釘付けです。

15場面目 「キュッパの おんがくかいの はじまりです!」この場面は最高だと思いました。こんなに愉快で楽しい場面、なかなかないですね。子ども達はすっかりキュッパの世界に入り込んでいました。
私はPCを持って行って、キュッパのおんがくかいのプロモーション映像を流したのですが、それも評判がよかったです。先生も終わった後、興味津々で、どうして絵本と連動したビデオがあるのか、と質問してくださいました。

16場面目 おばあちゃんがトロフィーを持ってくる場面。やっぱり子どもって、トロフィーや表彰状が好きなんですね。キュッパの喜びやわくわくが子ども達に見事に伝わったようです。オーシルさんの才能に脱帽です。

(関連グッズ)

  

 

  

 
   

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