Reiko Hidani HP

18. サイエンス・クエスト 科学の冒険

書影
photo_2

『サイエンス・クエスト 科学の冒険―宇宙の生命、死の意味、
数の世界』アイリック・ニュート作、NHK出版、2012年

内容紹介

この本には、だれもが一度はふしぎに思う謎を解きあかすための、たいせつな鍵がかくされている。
たとえば…
Q1.地球以外の星に、生きものはいるんだろうか?
Q2.なぜ、みんないつか死ななければならないんだろう?
Q3.算数とか数学って、生活のなかで役に立つんだろうか?

ぼくたちひとりひとりの一生は、宇宙の長い歴史から見たら、ほんのまばたきくらいの時間でしかない。
でも、ずっとむかしから、その短い一生のあいだに、人はわからないことをあきらめずに、答えを追いもとめた。
それでもまだまだ謎はのこっている。その答えを見つけるのは、ぼくたちの楽しみだ。さあ、旅に出よう、はてしない科学の冒険だ。
北欧の人気サイエンス・ジャーナリストが、10代に向けておくる”思考するための”科学入門書。

『嵐にしやがれ』や『リアルスコープZ』(2012年9月1日放送、『科学界のインディ・ジョーンズ、長沼毅の科学SP』)科学界のインディ・ジョーンズ、生物学者の長沼毅氏解説。

(生物学者・広島大学准教授 長沼毅氏の「解説」より抜粋 )
ノルウェーは子ども向けの科学本の出版にとても熱心だそうだ。ニュート氏がノルウェーの子どもへの科学教育で大きな役割を果たしていることは間違いない。生物学を専門とする私にも、この本に書かれている生物学の記述はすばらしく、私自身もわくわくしながら読んだからだ。特に本書のなかでもパート1「となりの星にE.T.はいるのか」は圧巻である。

作家情報

(作者)

アイリック・ニュート(Eirik Newth)

作家、科学ジャーナリスト、翻訳家。1964年ノルウェーのオスロに生まれる。

オスロ大学で天体物理学を専攻。これまで『世界のたね』、『未来のたね』(NHK出版)、『星空の神秘』『太陽~ぼくたちの恒星』(日本語未訳)などの著作がある。

『世界のたね』でブラーゲ賞最優秀作品賞と、ノルウェー文化省最優秀ノンフィクション賞を、『未来のたね』でノルウェー文化省最優秀ノンフィクション賞を受賞。そのほか、北欧学校図書館協会児童書賞など多数の児童書賞を受賞。

その著作は、19か国語に翻訳されている。テレビの科学番組にも多数出演。科学ノンフィクションについての講演活動も精力的に行っている。

あとがき

一九七一年二月五日、小学一年生だったニュート少年は、父の勧めで、学校を休み、アポロ十四号から月面に降り立つアメリカ人宇宙飛行士たちの姿を、テレビにかじりついて観ていたそうです。一九六一年から七二年の十一年間で、NASAのアポロ計画により、宇宙飛行士たちが六回も月に着陸した当時の人たちは、それくらい宇宙に夢中だったのですね。
大学で天体物理学を専攻したニュート氏は、作家、翻訳家、科学ジャーナリスト、テレビ解説者として活躍するようになります。

今も暇さえあれば、宇宙人や幽霊、二次元の世界など、世の中のおもしろいことについて妄想するという作者にとって、それらの仕事は、まさに天職だったのでしょう。その作品はあわせて、すでに二十一か国語に翻訳され、ブラーゲ賞をはじめとする国内の様々な賞を受賞し、さらにドイツ児童文学賞にノミネートされるなど、海外でも話題を呼んでいます。

日本でも、科学史を分かりやすく紹介した『世界のたね』と、未来の科学がどう進歩していくかを予想した『未来のたね』が出版され、たくさんの人たちに支持されています。

世界中の読者からの熱い声援にこたえ、ニュート氏が書いたサイエンスシリーズ『宇宙に生きものはいるのか』(”Liv i universet”)、『ぼくたちは、なぜ死ぬのか』(”Hvorfor dør vi?”)、『数の世界』(”Tallenes verden”)を、日本での出版に際し、1冊に編みなおしたのが本書『サイエンス・クエスト 科学の冒険』です。小・中学生から大人まで、幅広い読者に親しんでもらえるよう、豊富なイラストや写真をまじえ、前作、前々作以上にやさしい言葉で書かれています。

今回テーマになっているのは、読者のみなさんが、きっと一度は夢みたことがある「宇宙人」や、ふとした時に、つい想像して、恐くなったり、不安になったりしてしまう「死」、それから「数」です。

「宇宙人」と「死」については、学校で、ほとんど習わないかもしれません。でも、前もって知識をつけておかなくても、理解できるよう書かれているので、安心してください。

「数」については、学校で勉強して、苦手意識をもっている人もいるかもしれません。でもこの本に書かれているおもしろくて、おかしな数の世界の話を読めば、そんな嫌なイメージなど、吹き飛ばされることでしょう。

この本の中のニュート氏は、先生や解説者というよりは、楽しい冒険旅行に連れて行ってくれる、ナビゲーター役です。世のなかにあるおもしろいことを、人に伝えるのが好きな作者の、楽しい気持ちが伝わって来て、読みおえるころには、頭が痛くなるどころか、胸がわくわくしているはずです。「世界は、なんてなぞめいていて、おもしろいんだろう」って。

すでに世界のたくさんの読者が、この科学の冒険に魅せられています。たとえばロシアでは、絵画コンクールが開かれ、七百人もの子どもたちが、この本から思い浮かべた宇宙人を、絵にしたんだそうです。また『ぼくたちは、なぜ死ぬのか』に対し、北欧学校図書館協会児童書賞も与えられました。

本書を出版するにあたって、広島大学の長沼毅先生と鈴鹿工業高等専門学校の堀江太郎先生が、翻訳原稿のチェック、アドバイスをしてくださいました。さらに長沼先生は巻末の解説も執筆してくださいました。どうもありがとうございました。また、日本の読者に読みやすい本を作るため、ご助力くださった、編集の猪狩暢子さんと塩田知子さんにも、この場を借りて御礼申し上げます。

二〇一二年三月
枇谷玲子

書評など

  • 『サイエンス・クエスト―科学の冒険』が静岡新聞で紹介されました。

 

LINEで送る
Pocket