Skavlan(スカヴラン)で伊藤詩織さんがレイプについて話した時のヨーロッパの人達の反応について

ノルウェーとスウェーデン2国が共同制作するトークショーSkavlanという番組に、伊藤詩織さんが出演していた。

番組のYou Tubeチャンネルにアップされた動画のタイトルは、日本人にも観て欲しいという望みが込められているのだろうか、こう日本語に翻訳されている。「伊藤Shioriはレイプで日本の沈黙を破った: – 結果は残酷だった|スカヴラン」

司会者はノルウェー人のテレビ・パーソナリティでジャーナリストで漫画家のフレドリック・スカヴラン(Fredrik Skavlan)。向かって右手、赤い服の女性は英国の作家のジョジョ・モイーズ。番組全編はこちらのページをはじめとしたサイトで観られる。

司会者は詩織さんが登場前に、「次は日本――レイプ被害を受けた女性の4%しか警察に行かない国です。伊藤詩織さんは被害者の1人です。彼女は文化的タブーを破り、非常に著名なジャーナリストを告訴する選択をしました」とノルウェー語で紹介。その後は英語で会話が展開されるので、ご自分の耳で確かめてみてほしい。こちらのサイトで自主翻訳して公開してくださっている方もいるようだ。

日本では性被害を訴えるのはタブー

登場した伊藤詩織さんが、レイプ被害を日本で告白した後、殺害予告や誹謗中傷を受けたと話すと、司会者は「レイプについて話すのは、難しいのが常ですが、日本ではさらにその度合いが増すようですね。どうしてなのでしょう?」と質問。伊藤詩織さんはこう答えた。

「なぜでしょうね? 歴史的、社会的なバックグラウンドが多分に影響しているのでしょう。でも私は気付いたんです・・・・・・1年ぐらい前に、痴漢についての文章を発表したんですね。日本の女の子にとって痴漢は日常なので。特に高校生が制服で電車に乗ると必ず狙われてしまうんです。なのでそのことを海外メディアで書いたんです。それが日本語に翻訳されると、反発の声がたくさん上がりました。日本では強制わいせつ、性暴力について話すのはタブーなんだと分かりました」

すると司会者は「でも数字を見ると、そのような犯罪は日本ではそんなに起きていないですよね」

レイプ被害者の4%しか警察に通報しない

「その通りです。恐らく2013年の調査だったと思いますが、人口10万人あたりのレイプ被害件数は、スウェーデンでは58~60件、ここ英国では(今回の収録地)およそ40件だったのに対し、日本ではわずか1件のみだったのです。どうしてでしょう? 少し調べてみました。どうやらレイプ被害者の4%しか警察に通報しないのです。なぜなら取り調べの際、何が起きるか知っているからです。これは1例でしかないのですが、私の警察での体験を参考にお話させてください。私は等身大の人形を使って、何が起きたのか、再現しなくてはなりませんでした。3~4人の男性捜査官の前で床に横になって・・・・・・」

3~4人の男性捜査官の前で床に人形と横になりレイプさらた時のことを再現

すると司会者がひどく驚いた様子でこう尋ねた(3分33秒あたり)。

「それはレイプ被害を訴えた時のことですか? 再現しなくてはならなかったって? ・・・・・・人形と!?」

下動画をクリックすると司会者が絶句する場面から観られます。

下動画:3分41秒あたり、首を横に振り、目を見開く作家ジョジョ・モイーズ

さらに詩織さんが最初に警察に行った時、警察から「こういうのはよくあることです。あいにく捜査も起訴も決してされることはありません。申し訳ないけど」と言われた。結局捜査はされたのだが、全捜査が終わるまで3~4ヵ月以上の月日を要した。

110年改正されてこなかった法律

日本で110年間も改正されてこなかった性犯罪についての法律がようやく改正された。それまでは窃盗犯が懲役5年に対し、レイプは3年以上の懲役にしか処されなかった。つまり110年前は物の方が女性より大切とされていたのだ、と話した。

すると司会者は「これは日本社会の構造的な問題ですよね」と言い、「日本の性差別はヨーロッパと比べてどうなんでしょう?」と質問。

痴漢にあった10歳の女の子に責任があるとする社会

詩織さんは「私はごく幼い頃から痴漢にあう経験をしてきました。これは本当に日常的に行われているんです。誰もおかしいと言わない。誰も疑問の声を上げないんです。プールで痴漢にあった際、母親にそのことを話しました。でも母は何も言いませんでした。すると、友だちのお母さんが私に、「あなたがビキニを着ているからよ」と言ってきました。10歳の子に」

するとジョジョ・モイーズは「泳いでいる時?」と言って苦笑いを浮かべた後、顔をゆがめ、信じられないという風に首を横に振りました。

「ええ、泳いでいる時です。10歳の私は、自分のせいだと言われたような気がして、ショックを受けました」と詩織さん。

今回詩織さんが声をあげたものの、日本ではまだ海外の#Me tooのような大きなムーブメントにはなっていない、日本ではレイプという言葉はタブーで、小さい子がレイプされた時は「いたずら」さらたという表現が使われる。

参考:誹謗中傷から殺人予告まで…差別と闘う苦しさ 被害者が声をあげなくてもいい社会に

 

日本の性的同意年齢は13歳以上

そして詩織さんが、「これはまた別の話ですが、日本では性的同意年齢は13歳以上とされていて・・・・・・」と切り出すと、作家ジョジョ・モイーズさんの表情は固まった(7分42秒あたり)。

「13歳!?」と聞き返す司会者。

「でもヨーロッパも他人事とは言えませんよね」という司会者にジョジョ・モイーズは次のように話した。

ヨーロッパでも痴漢被害にあう人は多い

ワインスタインのセクハラ騒動の後、まわりの人に聞いてみたところ、すれ違い様に体を触られたり、後をつけられたり、自分の意志に反し体を触られ、やめてと言えなかったり、そういった経験は、1人を除いては全員10以上は記憶にあった。そのことを夫に話すとショックを受けて、理解の範疇を超えているようだった。

性被害のことを話す時、女性は冗談めかしたり笑ったりするけど、本当は傷ついている

またSNSで女性達が性被害を受けないようにするため、夜出かける時、走って逃げられない靴はやめようとか、思わせぶりな服を着ていないかなど、無意識的に頭の中でリストをチェックしているとジョジョ・モイーズさん。

ジョジョ・モイーズさん自身も、子どもの時、護身術として手に鍵を握るやり方を習い、実際に学生の時、帰り道、男性に後をつけられ、後ろから手が伸びてきたので、鍵を持っていた手で顔面を殴った経験を話した。

 

ジョジョ・モイーズさんは「私、走るの得意なの」と冗談めかして笑った後、「どうして私、笑っているのかしら? 分からないのよ」と言って急に少し泣き出しそうな顔になった(9分43秒あたり)。

 

すると会場から、共感するような励ますような暖かな拍手が沸き起こった。

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本当は傷ついているのに、あなたが悪いと言われるのが怖くて、つい大したことないふりをしたり、冗談めかしたりしてしまった経験、日本の女性にもあるのではないか。性被害に対する反応、認識が日本と違いすぎて驚かされた。

 

 

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